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腫瘍マーカー検査
アメリカでの腫瘍マーカーの位置付けは日本と異なります。
日本では様々な腫瘍マーカーが開発され、各種腫瘍の早期発見のための大切な手掛かりとして日常の診療に広く活用されています。ところが、アメリカでは唯一、前立腺癌マーカーであるPSAを例外として、他のほとんどの腫瘍マーカーは、あくまで癌発見後のマネージメントのためにのみ利用されています。他の手段により癌が発見された後に初めて腫瘍マーカーが測定され、治療効果の確認、そして再発の兆候のモニタリングの手段として使用されます。保険会社が強力なロビイストとなっているアメリカの保険医療の仕組みはすべてコスト対ベネフィットの視点から構築されています。無症状であるのに、保険を利用して高価な腫瘍マーカーをオーダーすることは許されていません。この原則があるために、現地の医師たちは腫瘍マーカーをスクリーニングの目的で測定することに強い違和感を覚えています。
日本でも診療経験のある当センターの医師は、スクリーニングの手段としての腫瘍マーカーの有用性を十分に理解しています。人間ドックの検査項目として、AFP(肝臓癌)、CEA(大腸癌)、CA19-9(膵臓癌)、PSA(前立腺癌)、CA125(卵巣癌)の5種類の腫瘍マーカーの測定を提供しています。検査の結果、異常値が見つかった場合には、できるだけお持ちの医療保険を利用して、その後の精密検査も担当します。
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