PETスキャンは、身体の多くの癌の早期発見にとても有用な検査です。

 

一般に癌細胞は、正常の細胞と比べて代謝が亢進しています。ブドウ糖（グルコース）を始めとする栄養分を多く取り込み（avidと表現されます）、活発に増殖します。この性質を利用するのがPETスキャンです。F18という核種で印をつけたグルコース類似物質であるFluoro-deoxy-glucose (FDG)を注射し、一定時間経過後に全身から発せられる微量の放射線を検出します。同時にCTスキャンも行われ、両者を重ねることにより、異常な放射線を発する部位を正確に同定します。その取り込みの程度により色付けがなされ、色彩豊かな印象的な画像を提供します。

 

PETスキャンは癌の早期発見に極めて有効な手段ですが、すべての癌を早期に見つけることができる訳ではありません。元々代謝の活発な脳や心臓などの臓器、また核種が排出される経路である腎臓、尿管、膀胱などの癌にはあまり有効ではありません。また、最終的な組織診断にはやはり通常の診断法による生検が必要です。

 

PETスキャンは当センターと提携している放射線科専門施設で行います。当センターは、そのご予約のお手伝いをします。